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朝、目が覚めた瞬間に「あー、今日もあれがあるのか」と気が重くなる。
家族の何気ない一言や、高校受験を控えた子どもの慌ただしいスケジュールにイラッとして、
その気分を夜まで引きずってしまう。
雨を見ただけで、なんだか一日が憂うつになる。
そんなこと、ありませんか? 恥ずかしながら、わたしはしょっちゅうあります
(人見知りな性格もあって、外の出来事に心が疲れやすいんです)。
もし「自分の機嫌は、自分でとれる」としたら。
外で起きた出来事に振り回されず、自分で気分を整えられるとしたら、
生きるのがずっとラクになりそうな気がしませんか?
きょうご紹介する辻秀一著『自分を「ごきげん」にする方法』は、
そのための「心の整え方」をロジカルかつ優しく教えてくれる一冊です。
読み終えたあと、「不機嫌でいるのって、ものすごくもったいないことだったんだ」
と気づかせてくれた本書の学びを、おすそ分けさせてください。
そもそも、人はどうして不機嫌になるのか?

まず著者が教えてくれるのは、「不機嫌は人間の宿命だ」という事実です。
これを知るだけで、少し気がラクになりますよね。
人間の脳は、生き残るために「危機管理」を優先するようにできています。
危ないこと、嫌なことに敏感に反応して、物事をネガティブにとらえやすい。
まだ起きてもいない未来を心配して、不安で眠れなくなるのは、脳の自然な働きなのです。
これは脳の防衛本能(クセ)であって、あなたが弱いわけでも、ダメなわけでもありません。
放っておくと心はどんどん不機嫌に傾いていく。
それが「デフォルト設定」なんだと知っているだけで、必要以上に自分を責めずにすみます。

ネガティブな感情は
生きるのに大切だったんだね。
出来事に「意味(ラベル)」を貼っているのは自分

本書のなかで、いちばんハッとしたのがこの視点です。
「出来事そのものには、良い・悪いの意味はついていない」というお話です。
- 雨を見て「鬱陶しいな」と思う人がいる。
- 同じ雨を見て「この音、好きだな」と思う人もいる。
雨はただの自然現象です。
そこに「鬱陶しい」という意味のラベルを貼ったのは、ほかでもない自分自身。
「あした朝早くて大変なんだ」も同じです。
朝はただの朝なのに、「大変」にしているのは自分なんですよね。
わたしたちは、目の前で起きたことに、
無意識に意味のラベルを貼って自分の心をつくっています。
「あ、いま自分でネガティブなラベルを貼ったな」と気づくだけで、心は変えられる。
この「気づくだけでいい」という手軽さが、
日常に取り入れやすく非常にありがたいポイントでした。

気づける人と気づけない人で
ご機嫌かどうかが別れていくね。
ポジティブシンキングの罠:無理に前向きにならなくていい
自己啓発本やビジネス書でよく言われる「ポジティブシンキング」に、
疲れてしまっている人はいませんか?
本書では、無理に前向きになろうとすると、かえってしんどいと指摘しています。
たとえば電車に乗り遅れたとき。
「あの電車、事故にあってたかもしれないし(だから遅れてよかったんだ)」
なんて無理に良いほうへ解釈しようとしても、正直疲れますよね。
でも、「時間ができたから、この間に調べものをしておこう」とフラットに思えたら、
ずっと少ないエネルギーで心が整います。
著者が提唱する「ごきげん」とは、がんばってプラス思考になることではありません。
「忘れよう」「気にしないでおこう」と力んでいる時点で、すでに気にしています。
自分の意味づけに気づき、そっと整えていく。
とても自然で無理のないアプローチです。

最初は難しく感じても
繰り返すうちに上手になっていくよ。
人生が変わる!「結果エントリー」から「心エントリー」へ
本書のいちばんの核(コア)となるのが、この考え方の転換です。
順番を入れ替えるだけで、生きやすさがガラッと変わります。
多くの人は、「結果」を出すために心をすり減らします(結果エントリー)。
しかし結果というものは、運や外部の要因にも左右されるため、
自分ではコントロールしきれません。
結果に依存していると、いつまでも心は安定しません。
だからこそ、著者はこう提案します。
- まず、自分の心を「ごきげん」に整える。
- そのごきげんな状態で行動する。
- そうすると、気づけば結果もついてくる。
これが「心エントリー」の生き方です。
同じことをしていても、
入り口が違うだけでパフォーマンスや幸福度が劇的に変わるということに驚かされました。

自己中じゃ無いんだよ。
ご機嫌じゃないと人にも
与えることできないもんね。
自分の機嫌をとる「3つの道具」
うれしいことに、わたしたちには最初から
「自分の機嫌をとるための道具」が3つ与えられています。
どれも自分自身で100%コントロールできるものです。
- 表情(口角を少し上げるなど)
- 態度(姿勢を正す、深呼吸するなど)
- 言葉(使う言葉を選ぶ)
嫌なことがあっても、この3つは自分で選べます。
「最悪」が口グセの人は、最悪な一日を引き寄せてしまいがちです。
著者は「自分のごきげんワードを持とう」とすすめています。
気分が良くなる言葉のストックが多ければ多いほど、心を切り替えるチャンスが増えるからです。
休日に大好きな米ぬか酵素浴に行って体をリフレッシュさせるのも最高のごきげん作りですが、
忙しい日常のなかでは、この「表情・態度・言葉」を整えるだけで十分心は上向いていきます。

僕はいつも笑顔で
過ごしてるんだよ。
他人への「期待」を「応援」に変える
人間関係でモヤモヤしやすい方にとって、第4章の発想の転換は大きな救いになります。
苦手な人に「失敗すればいいのに」と期待していると、
その人がうまくいったとき、こちらが激しく落ち込みます。
しかし、心の中だけでも「応援する」に切り替えると、不思議と自分がごきげんになります。
オリンピックの応援を想像してみてください。
結果がどうであれ、一生懸命応援している人はみんな笑顔で、活気に満ちていますよね。
応援や感謝、思いやりといった感情は、相手のためだけでなく、
いちばんは自分の心を温めるためのものなのです。

みんなのことは僕が
応援してるからね。
こんな人におすすめの本です
読みながら、「あの人にも届くといいな」と何人もの顔が浮かびました。
特別な準備はいらず、「考えるだけでいい」
というくらい入り口がやさしいのがこの本の魅力です。
- 仕事や家事、育児で、毎日のように心のあり方を試されている人
- 同僚や家族など、他人の言動につい気分を左右されてしまう人
- がんばって前向きになろうとして、かえって疲れてしまっている人
- 自己啓発本は苦手だけど、肩の力を抜いて生きるヒントがほしい人
年代でいえば、20代の働きはじめの人から、子育て世代、
そして人生の後半をごきげんに過ごしたいシニアの方まで、
どの世代にもやさしく響く内容です。
【あわせて読みたい】
「ごきげん」な状態でいるためには、日常に転がっている
「いいところ」を見つけるスキルがとても役立ちます。
でも、見つけた「いいところ」を自分のなかでどう言葉にしていいか迷うことはありませんか?
人見知りで、つい自分の気持ちを内に秘めてしまいがちなわたしでも、
「飾らない言葉で、こうやって認めてあげればいいんだ!」と心がパッと明るくなったのが、
荒木俊哉さんの『言語化は「ありきたりの言葉」でうまくいく。』です。
「いいところ探し」のコツと、それを自分らしく言葉にする方法を知りたい方は、
ぜひこちらのレビューも覗いてみてくださいね!
どんなときに読みたいか?
短い文章でテンポよく進むので、疲れていてもスラスラとページが進みます。
一気に読まなくても、気になったところからの「つまみ読み」で十分に効いてきます。
- 通勤や通学のすきま時間に、一節だけ
- 夜、ひとりで気持ちを落ち着けたいとき
- 心がくたびれて、何もしたくないとき
- 「明日からはもう少しごきげんでいたいな」と思ったとき

僕の顔見るだけでも
ご機嫌でしょ?
まとめ:ごきげん道は一生続く。今日から少しずつ歩き出そう
最後に、この本を読んでわたしの中で起こった変化を書かせてください。
いちばん大きかったのは、
「自分の機嫌が悪くなって損をするのは、世界中でただ一人、自分だけなんだ」
という気づきでした。
これには本当に目から鱗が落ちました。
イライラしても、誰かのせいにしても、
結局その不機嫌で嫌な時間をいちばん長く味わうのは自分自身です。
だったら、自分のために、ごきげんでいよう。
そう思えるようになっただけで、ずいぶん心が軽くなりました。
著者は、この生き方を「道(ごきげん道)」と呼んでいます。
すぐに完璧にできるようになる魔法ではなく、
宮本武蔵が一生をかけて鍛錬を積んだように、
磨き続ける過程そのものに価値があるのだそうです。
薄っぺらいライフハックで終わらせない、この誠実なスタンスがとても信頼できました。
「不機嫌だった時間が、なんだかもったいなかったな」。
読み終えたとき、そう思うと同時に、
「これからは自分で機嫌をとっていけるんだ」という小さな心強さが生まれていました。
うまくいかない日も、きっとあります。
それでも、自分の心のラベルに気づいて、整えて、また歩き出す。
そんなふうに、肩の力を抜いて生きていけたらいいなと思っています。
あなたも、自分のために、ごきげんでいてみませんか?

僕は期待するんじゃなくて
応援する練習頑張るね。
ネオンくんの早食いの応援だ。

ひーっ。
なんか変な応援されてる。
お腹がはち切れちゃうよー。

こんな時に周りに合わせないで
自分で考えてみるんだよ。

食べ終わる前に
教えて欲しかったよ…
気になった方はこちらからチェックしてみてください。
『自分を「ごきげん」にする方法』は、各ストアで詳しく見られます!
読書の時間が取りにくい方には、耳で楽しめる「Audible」もおすすめです。
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