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「感想を言って」と急にふられて、頭が真っ白になった経験はありませんか?
映画を見ても、本を読んでも、出てくる言葉は「すごかった」「面白かった」ばかり。
心の中にはたくさんの感情があるのに、
いざ言葉にしようとするとありきたりな表現しか出てこない……。
そんなもどかしさを抱えている方は少なくないはずです。
実は、人見知りで対面でのコミュニケーションよりも
こうしてブログで文章を綴る方が落ち着く私自身、
この「うまく言葉にできない」悩みに深く共感しながら本作を手に取りました。
荒木俊哉さんの著書『言語化は「ありきたりの言葉」でうまくいく。』は、
そんな私たちの気持ちにそっと寄り添ってくれる一冊です。
単に難しい語彙を暗記するのではなく、
言葉の出し方や人との関わり方そのものを変えてくれる、
不思議な魅力を持った本作のレビューをお届けします。
語彙力より大切な「好かれる言語化」とは?

「言語化力」が注目される昨今ですが、本作のスタートラインは非常にユニークです。
著者は「言語化には『嫌われる言語化』と『好かれる言語化』がある」と問いかけます。
自分の思いをスラスラとよどみなく言える人は、たしかにかっこよく見えます。
しかし、自分の気持ちや正論だけを並べ立てて、相手を嫌な気分にさせてしまったら、
それは本当に「うまくいった言語化」と言えるでしょうか。
テクニックだけで伝えようとしても、その奥にある本心は相手になんとなく伝わってしまうもの。そんな、当たり前のようで見落としがちな本質を最初に教えてくれます。

伝えるのがうまくても
嫌われちゃったら悲しいもんね。
カギは自分の内側ではなく「外側」にある

言語化ノウハウの多くは「自分の内なるモヤモヤを言葉にしよう」と説きます。
しかし、本作が向けるまなざしは異なります。
最も重要なのは、自分の「外側」にある世界の見方を変えることです。
たとえば「ヤバい」「すごい」という言葉。
これだけではありきたりですが、「何が」すごいのかに目を向けると、
急に言葉の解像度が上がります。
同じ映画を見ても感じ方が違うのは、自分が「どこに」面白さを感じたかが違うからです。
イライラするのも、うれしくなるのも、きっかけは常に外側にあります。
この「外を見る目を養う」という視点の切り替えは、まさに目からウロコでした。

人それぞれの視点があったり
いろんな感じ方が面白いね。
人間関係も豊かにする「キャッチコピー」の発想
本作で特に心に残ったのが「人にキャッチコピーをつける」という発想です。
コピーをつけるとは、その人の「いいところ」を見つけ、
他の人とどう違うのかを言語化すること。
「やさしい」「思いやりがある」といった誰にでも当てはまる言葉から一歩踏み込み、
その人ならではの魅力を見つける工夫です。
普段から人のいいところを探すクセがつくと、他者の揚げ足を取ったり、
批判ばかりしたりすることが減ります。
結果として、自分自身も周りから好意的に見てもらえるようになるのです。
言葉の練習が、いつのまにか人間関係の練習になっている
という素晴らしい構造がここにあります。

苦手な人でも、いいところを探してみると
なんだか愛おしく感じてくるね。
【実践】見方を変える「いいところ発見術」5選
本作の中心となる、今日からすぐ使える5つの「発見術」をご紹介します。
これらは、ネガティブな感情をポジティブな言葉に変換する強力なフレームワークです。
- 逆側から考えてみる
怒っている人は「わかってほしいだけ」かもしれない。 - あえて否定してみる
「めんどうな人」というレッテルを一度はがしてみると、別の感情が見えてくる。 - そもそも論で考えてみる
「人はそもそも不安を隠して生きている」と思うだけで、苦手な人への見方がやわらぐ。 - なくなった状態を考えてみる
文句を言う家族も、いなくなったらどうなるか想像し、いてくれるありがたさに気づく。 - 一度遠くから見てみる
5年後の自分が今の自分を見たらどう思うか、俯瞰して後悔のない行動を選ぶ。
「これは自分の気持ちをだますことでは?」
ポジティブに言い直すのは、嫌な気持ちにフタをすることではありません。
人も物事も一面だけでは語れないため、
「嫌な面」は認めた上で「でも、こんないい面もある」と並べてあげる。
相手を論破するのではなく受け止めることで、視野はどんどん広がっていきます。

いろんなパターンやワークシートが
ついているから練習してみてね。
こんな人におすすめ
本作は、特別な才能や難しい知識を求める本ではありません。
むしろ「うまく言えない自分」を責めてきた人ほど、肩の力が抜けるはずです。
- 感想や意見を求められると、言葉に詰まってしまう人
- 家族やパートナーと、最近うまくかみ合わないと感じている人
- 職場で、苦手な相手やまとまらないチームに悩んでいる人
- つい人の欠点ばかりに目がいってしまう自分が少し嫌な人
- 子どものいいところを、もっと見つけてあげたい子育て世代
「言葉の伝え方」に興味を持ってくださった方には、こちらの記事もおすすめです!
『性格が合わないんじゃなくて話がかみ合ってないから』(著者:稲場真由美)
「良かれと思って言ったのに不機嫌になられた」「どうしても話が噛み合わない」
……そんなすれ違いは、実は「性格」のせいではなく、
単なる「言葉の受け取り方のタイプの違い」かもしれません。
相手の言葉を受け入れる本作とセットで読むと、
人間関係のモヤモヤがさらにスッキリと晴れます。
書評まとめ:読み終えて見えてきた小さな変化
正直に言うと、私はこの本を少しドキッとしながら読みました。
最近、妻との会話や仕事のメンバーとのやり取りで空回りすることが多く、
うまくいかない理由を無意識に相手のせいにしていた気がしたからです。
私は「自分の正解」を押しつけていただけだったのかもしれないとハッとしました。
読後、まずはこの「5つの発見術」を紙に書いて貼っておくことにしました。
愛猫のネオンくんやゴハンくんと接するときのような無条件のやわらかい視点を、
対人間関係でも持てるように、日常の中でくり返し当てはめてクセにしていきたいです。
嫌な感情がわいたときこそ、成長の合図。
そう思えたとき、人との関わりが少しだけ楽しみに変わりました。
ポジティブに受け止め、言葉にして伝える喜びに出会わせてくれる、大切な一冊です。
急いで読む必要はありません。
夜の静かな時間に、少しずつページを開いてみてください。

ゴハンくん僕の
いいところ探してみてよ。

いいよ。
食べるの遅くて可愛いし
おやつ横取りした時の顔が面白いし
寝てる時ピクピクするのみるの好きだよ
他にもペラペラペラ…

嬉しんだけど
なぜか涙が出てきたよ。
気になった方はこちらからチェックしてみてください。
『言語化は「ありきたりの言葉」でうまくいく。』は、各ストアで詳しく見られます!
読書の時間が取りにくい方には、耳で楽しめる「Audible」もおすすめです。
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