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この本で得られること・読んだあとに残るもの
『もう明日が待っている』を読むと、
SMAPという存在が、なぜあれほど多くの人の人生に入り込んでいたのかが、感情として理解できます。
テレビが元気だった時代。
月曜22時が当たり前に「スマスマ」だった時代。
楽しかった記憶の裏側で、どれほどの覚悟と混乱と選択があったのか。
この本は
・SMAPの成功と崩壊を「一番近く」で見続けた人の記録
・エンタメの現場で起きていた現実
・そして、仕事や人生が思い通りにいかないときの、踏ん張り方
を教えてくれます。
読み終えたあと、
「あの時間は、確かに私たちの青春だった」
そう胸を張って言えるようになる一冊です。
SMAPが生まれた時代と、受け入れられていくまで
ローラースケートを履いたアイドルの時代が終わり、
バンドブームが世間を席巻していた頃。
「歌って踊るだけじゃない」
「バラエティも、トークも、本気でやる」
そんな、これまでとは違うアイドル像が、
少しずつ受け入れられていきました。
当時、タクヤと同い年だったおさむは、
ラジオの仕事を通して彼らと関わり、
やがてイイジマさんから
テレビの仕事も任されるようになります。
アイドルが、
ゴールデンタイムで冠番組を持つ。
それだけでも、かなり異例のことでした。
しかも番組が始まる直前、
大きな出来事が起こります。
メンバーの一人が、
グループを離れることになったのです。
普通なら、
そこで終わってもおかしくない状況でした。
それでも番組は始まり、
予想を超える反響を呼び、
時代を動かすほどの存在になっていきます。
逆風の中で、
彼らが選んだのは「切り捨てる」ことではなく、
きちんと「送り出す」ことでした。
そして、
人数が減ってもなお、
グループは以前よりも強く、
多くの人に届く存在へと変わっていったのです。
国民的スターへ。それでも順風満帆ではなかった
紅白歌合戦。
年越し特番。
次々と大きな舞台に立つようになるSMAP。
けれど、
その時点ではまだミリオンヒットは出ていませんでした。
紅白のあと、
リーダーが別番組のスタジオへ駆けつけ、
奇跡的に間に合って歌ったあの曲。
「アイドル」から
「アーティスト」へ。
この本は、
そうした転換点を、淡々と、でも熱を持って描いていきます。
タクヤの結婚が突きつけた「アイドルの現実」

ツアー後に行うはずだった、
ある大きな報告。
ところが、その前に
思いがけない形で世に出てしまいます。
イイジマさんは、
その状況をよしとせず、
「逃げない形で向き合おう」と判断します。
その日のライブ後、
急きょ会見が開かれることになりました。
ライブ前。
メンバーは普段通りに見えました。
けれど、
リーダーだけはタクヤと密かに時間を過ごしていたそうです。
会見場へ向かう道のりは、
これ以上ないほどの重圧だったはず。
それでもタクヤは、
自分の言葉で、
自分らしい伝え方を選びます。
すべてが終わったあと、
楽屋に戻ると、
メンバー全員がそろって迎えてくれました。
珍しく、
そのまま一緒に食事に行った夜。
多くは語られなかったけれど、
その場には、確かな安堵と温度があった。
この出来事は、
「アイドル」という立場と、
「一人の人間としての人生」が
交差した瞬間だったのだと思います。
ファンに直接伝えるという覚悟
会見後、
タクヤは「ファンに直接伝えたい」と言います。
いくつかの案が出る中で、
最終的に選ばれたのは、
彼自身の気持ちを一番大切にするやり方でした。
もし何かあっても、
すぐそばに仲間がいる。
そんな信頼があったからこそ、
一人で向き合う決断ができたのだと思います。
結婚そのものは、謝ることじゃない。
でも、先に伝えられなかったことについては、
きちんと向き合う。
その姿勢は、
ファンの感情を軽く扱わない、
とても誠実なものでした。
結果として、
その場の空気は、いつもとは違う熱を帯びていきます。
この場面から伝わってくるのは、
盛り上がりや話題性だけではありません。
迷いの中で、
誰かを一人にしない選択を重ねてきた、
チームとしての強さです。
うまくいく保証なんてない中で、
互いを信じ、背中を預け合う。
その積み重ねが、
このグループを特別な存在にしてきたのだと感じます。
そして、
個性の違うメンバーをまとめ、
感情が揺れる場面でも
場を前へ進めていくリーダーの存在。
おさむが感じた尊敬が、
読んでいる側にも、
そのまま伝わってきます。
スマスマ10年。飽きられないための挑戦
番組開始から、10年。
気づけば、
名のある俳優やアーティストが、
自然と出演する場所になっていました。
それでも、
続けることは簡単ではありません。
「飽きられないために、何をするか」
若返り。
次の一手。
そこで模索されたのが、
これまでとは少し違う挑戦でした。
海外から、
特別なゲストを迎えるという発想。
実現までには、
大胆な判断も、思い切った賭けもあったそうです。
収録当日。
知らされていなかったメンバーは、
待たされる時間に、少しずつ不安と苛立ちを募らせていきます。
そして、
その空気を一変させる瞬間が訪れます。
思わず素に戻ってしまうほどの驚き。
久しぶりに見せた、無邪気な反応。
数字の話よりも、
「なぜ人はこの番組を見てしまうのか」
その答えが、
この一連の出来事に詰まっている気がしました。
ゲスト頼みから「5人の力」へ
嵐の台頭。
裏番組の存在。
焦りがなかったと言えば、嘘になります。
そんな中で、
リーダーが口にしたのは、
とてもシンプルな提案でした。
「5人で、旅をしてみたい」
特別な仕掛けも、
派手なゲストもない。
行き先は、
誰もが知っている場所。
けれど、
そこで見えたのは、
普段のスタジオでは見せない表情でした。
うまくいくかどうかは、
やってみなければ分からない。
それでも、
「自分たちだけでも、ちゃんと届く」
そんな手応えが、
画面越しに残った回だったと思います。
震災と、生放送という選択
東日本大震災。
テレビは、津波と被害の映像で埋め尽くされます。
そんな中、
イイジマさんは
「5人の姿を見せることで安心してもらいたい」
と、生放送を決めます。
怖さがなかったわけじゃない。
避難を考えた人もいました。
それでも、
不安な中で放送を選んだ。
5人それぞれの言葉。
5人で歌うということ。
被災地で料理を配り、
笑顔が戻る瞬間を目にしたとき、
「この仕事をしていてよかった」と思えた。
番組終了まで続いた募金の呼びかけ。
テレビが、
誰かの力になれていた時代が、確かにありました。
あの生放送と、壊れていく歯車

突然、
落ち着かない空気が広がります。
解散をめぐる情報が飛び交い、
急きょ、生放送が決まります。
何を話すのか。
どこへ向かうのか。
現場にいる人たちでさえ、
はっきりとは分からないまま、
本番の時間が近づいていきました。
長い時間を共にしてきた存在が、
その場にいない。
相談したくても、
できない状況。
直前になって届いた、
強い圧のかかった言葉たち。
選べたはずの言葉は削られ、
入れざるを得なかった表現だけが残ります。
その結果、
本来は笑顔を届けるはずだった時間が、
多くの人の心に、
重たい違和感を残すことになりました。
なぜ、ああなってしまったのか。
誰もが言葉を失った、
忘れがたい放送。
おさむが、
自分の仕事人生を振り返るきっかけになった出来事でもあります。
本書は、
その先に何が待っていたのかを、
静かに、しかし正面から描いています。
それぞれの道と、消えない想い
新しい地図として進む3人。
一人、事務所に残ったタクヤ。
そして、当時は変わらず表舞台に立ち続けていたリーダー。
この本を読んでいると、
その後のことを知っているからこそ、
胸に残るものがあります。
それでも、
離れていても、
想いは途切れていないように見えます。
この本は、
すべてを明かすわけではありません。
書けることと、書けないこと。
だからこそ、
余計に胸に残る部分もあります。
誰におすすめか
・30代後半〜50代のSMAP世代
・月曜22時にスマスマを観ていた人
・テレビが好きだった人
・仕事で理不尽さを感じている人
・青春の一部を振り返りたい気分のとき
「ファンじゃないけど、知ってる」
そんな人ほど、刺さる一冊です。
事故や組織の責任について考えさせられた人には、
山崎豊子『沈まぬ太陽〈3〉御巣鷹山篇』も、ぜひ手に取ってほしい一冊です。
巨大組織の論理の中で切り捨てられていく命と、
それでも真実に向き合おうとする人間の姿が描かれています。
読み進めるほどに、
「知らなかったでは済まされない現実」が胸に迫ってきます。
どんなシーンで読みたいか
・夜、ひとりでテレビを眺めながら
・昔の映像を見返したあと
・仕事に少し疲れた休日
・過去と今をつなぎ直したいとき
短い章立てで、
流し読みもできるのに、
気づけばページをめくる手が止まらなくなります。
読後に得られる気づき
・スターは、運と努力と人の支えでできている
・楽しいものの裏側には、必ず覚悟がある
・終わりがあっても、積み重ねた時間は消えない
・自分の人生にも「もう明日が待っている」
SMAPがいた時間は、
私たちの思い出の一部でした。
この本は、
その事実を、そっと肯定してくれます。
まとめ:SMAPと共にあった青春へ
解散は、夢にも思っていなかった。
それでも現実は起きて、時間は進みました。
たくさん笑わせてもらったこと。
知らないうちに支えられていたこと。
『もう明日が待っている』は、
SMAPとテレビと、私たちの青春をつなぎ直す本です。
そして、
それぞれの明日へ向かうための、
大切な一冊だと思います。
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