『その本は』感想|読書から少し離れていた人にすすめたい本

又吉直樹とヨシタケシンスケによる絵本『その本は』の表紙画像

※このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。

created by Rinker
¥1,650 (2026/01/15 20:39:04時点 楽天市場調べ-詳細)

本が好きだった気持ちを、そっと思い出させてくれる一冊

その本は

最近、本を読む時間はありますか。
読む余裕がない。
読みたいけれど、長い物語はしんどい。
昔ほど、本にときめかなくなった気がする。

そんな気持ちを抱えている人にこそ、手に取ってほしいのがこの本です。

『その本は』で得られるのは、
知識やハウツーではありません。

  • 本が好きだった自分を思い出す時間
  • 読書って、もっと自由でいいんだという安心感
  • 短い物語なのに、心に残る余韻
  • 大人も子どもも一緒に楽しめる読書体験

読み終わったあと、
「やっぱり本っていいな」
そう思える気持ちが、読み終えたあとに戻ってきます。


目が見えなくなっても、本を愛した王様の物語

王様に本の話をしているイメージ画像

物語のはじまりは、とてもシンプルです。

目が悪くなり、
もう自分では本を読むことができなくなった王様。

それでも王様は、本が大好きでした。

そこで二人の男が旅に出ます。
世界中を歩き回り、
珍しい本、不思議な本、よく分からない本の話を集めるために。

彼らは王様のもとへ戻り、
一日ごとに交代しながら、こう語り始めます。

「その本は……」


「その本は……」から始まる、無数の物語

この本に登場する物語は、とても短いものがほとんどです。
一ページで終わる話も多く、
それぞれに大きなつながりはありません。

だけど、どの話も不思議と印象に残ります。

・意味がよく分からないのに、忘れられない話
・読んだはずなのに、人に説明できない本
・途中で読むのをやめたのに、心に残っている物語
・読むタイミングを逃し続けている一冊

「あるある」と笑ってしまう話もあれば、
不意に胸がぎゅっとなる話もあります。

難しいことは、何ひとつ書いてありません。
それなのに、
読めば読むほど、本が好きになっていく。

そんな不思議な感覚を味わえる構成です。


王様の言葉と、少し意外な結末

たくさんの話を聞いた王様は、こう言います。

「やはり本は面白い」

そして二人の男に、
集めた話を一冊にまとめるよう命じます。

ところが物語は、
そこで終わりません。

彼らの選択と行動によって、
物語は少しずつ、思いもよらない方向へ進んでいきます。

読み進めるうちに、
くすっと笑ってしまったり、
「そう来たか」と思わず声が出たり。

ゆるくて、少し皮肉があって、
それでも最後にはきちんと着地する。

この締めくくりもまた、
本好きの心を、しっかり掴んでくれます。


二人の作家だから生まれた、特別な読書体験

文章を手がけるのは 又吉直樹
イラストと文章を担当するのは ヨシタケシンスケ

交互に語られる物語は、
まるで二人の頭の中を、行ったり来たりしているよう。

又吉さんのパートは、
フォントの大きさが変わったり、
短い言葉で、ぐっと刺してきたり。

ヨシタケさんのパートは、
直筆の文字とイラストが自由で、
くすっと笑えたり、急にしんみりしたり。

どちらか一人では、この空気は生まれなかったはず。
リレー形式だからこそ成立する世界があります。


装丁・紙・デザインまで、本好きへのラブレター

この本は、内容だけではありません。

表紙と背表紙は、洋書のようなおしゃれさ。
ページを開くと、
あえて古い紙のように見せたデザイン。

シミのような跡、
セロテープで補修したような印刷。

触ると「え?」と驚くほど、
本そのものが一つの物語になっています。

装丁を眺めるだけでも、
「この本、好きだな」と感じる人は多いはずです。


誰におすすめの本?

この本は、とても間口が広い一冊です。

・本が好きな大人
・最近、本から離れている人
・難しい本に疲れてしまった人
・短い時間で読書を楽しみたい人
・子どもに本の楽しさを伝えたい人

年齢で言えば、
小学生から大人まで。

読む人によって、
笑うところも、刺さるところも変わります。


本の世界の自由さや、
「もしも」を想像する楽しさが好きな方には、
新しい法律ができたもおすすめです。
25人の作家がそれぞれ考えた、
「新しい法律」が生まれた世界のショートストーリー集で、
一話ごとに視点や温度ががらりと変わります。
短編なので、すき間時間に読めるのも魅力。
読み終えたあと、現実のルールや社会について
少し考えたくなる一冊です。

created by Rinker
¥1,760 (2026/01/15 11:39:13時点 楽天市場調べ-詳細)

どんなシーンで読みたいか

・寝る前に、1話だけ読む
・忙しい日のすき間時間
・本屋さんで、直感で選ぶ一冊として
・親子で並んで読む時間に
・読書スランプのとき

長編を読む元気がない日でも、
この本ならページを開けます。


読後に残るもの、気づけること

出会ったいろんな本の姿

この本を読んだからといって、
人生が劇的に変わるわけではありません。

でも、確かに変わるものがあります。

・分からなくても、読んでいい
・途中でやめても、本は嫌いにならない
・読書に正解はない
・本は役に立たなくてもいい

そんな気づきが、
じんわり心に残ります。

本の中のたった一文に救われたり、
一冊の本で、考え方が少し変わったり。

それを知っている人ほど、
この物語は刺さります。


まとめ:本好きなら、手に取って後悔しない一冊

『その本は』は、
派手な物語ではありません。

でも、
ふふっと笑えて、
ぐいっと引き込まれて、
ときどき涙があふれてくる。

そんな物語が、たくさん詰まっています。

装丁、紙、文章、イラスト、構成。
すべてが、本を愛する人のために作られた一冊。

「本が好き」と自認するなら、
きっと、この本は刺さります。

そして読み終えたとき、
少しだけ、
本が前より愛おしくなっているはずです。

さいごに ―― 私なりの「その本は」

ここから先は、
この本の物語とは直接関係のない、
私自身が書いてみたかった「その本は」です。

その本は、
自分の人生を変えてくれた、大事な一冊でした。

どんなに辛いときでも、
この本を開けば、
また立ち上がることができた気がします。

もし、いつか子どもができたら、
この本を渡したい。
そう思っていました。

そして実際に、二人の子どもが生まれ、
それぞれに本を渡しました。

けれど、
その本は子どもたちには読めない文字でした。

それでも子どもたちは、
自分なりの大切な本を見つけ、
その本と一緒に、前へ進んでいます。

それでいいのだと思いました。

本は、誰かの人生をそのまま引き継ぐものではなく、
それぞれが、自分の一冊に出会うものなのだと。

たまに、
その本を見せてほしいと思うこともあります。

でも、きっと言ったら怒られるんでしょうね。

それでもいい。
それぞれの「その本は」が、
その人を支えてくれているのなら。


気になった方はこちらからチェックしてみてください。
『その本は』は、各ストアで詳しく見られます!

created by Rinker
¥1,650 (2026/01/15 20:39:04時点 楽天市場調べ-詳細)

読書の時間が取りにくい方には、耳で楽しめる「Audible」もおすすめです。
通勤中や家事の合間に聴けるので、意外と読書が身近になりますよ。
→ Audibleを30日無料で試してみる

コメント

タイトルとURLをコピーしました