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読書感想

宮島未奈

成瀬は天下を取りに行く|“自分らしく生きたい”すべての人に背中を押してくれる物語【宮島未奈】

SNSや人間関係で「他人の目」を気にして疲れていませんか?宮島未奈さんの小説『成瀬は天下を取りに行く』は、そんな現代人に「自分の気持ちに正直でいいんだ」と教えてくれる物語。突き抜けた女子高生・成瀬あかりの行動と、地元・滋賀の魅力を描く本作は...
安壇美緒

『ラブカは静かに弓を持つ』感想|スパイとして潜入した男の静かで切ない成長物語【安壇美緒】

1. 『ラブカは静かに弓を持つ』とはどんな本か?安壇美緒さんの『ラブカは静かに弓を持つ』は、著作権をテーマにした異色の小説です。全日本音楽著作権連盟(全著連)で働く橘樹(たちばな いつき)が、会社の指示で大手音楽教室「ミカサ音楽教室」にスパ...
山口未桜

『禁忌の子』山口未桜 感想・レビュー|リアルな医療×本格ミステリの傑作

1. 『禁忌の子』はどんな小説?『禁忌の子』は、現役医師・山口未桜による医療ミステリ小説です。物語の冒頭、主人公である救急医・武田航の元に運ばれてきた遺体は、なんと自分と瓜二つ。その衝撃的な出だしから始まり、彼自身の出生の謎を巡って、読者を...
ソン・ウォンピョン

【読書感想】『アーモンド』ソン・ウォンピョン|感情とは何かを問う名作韓国小説

1. 『アーモンド』とはどんな物語か?韓国の作家ソン・ウォンピョンによる小説『アーモンド』は、生まれつき感情を感じることができない少年・ユンジェの成長を描いた物語です。タイトルにある"アーモンド"とは、脳の中で感情を司る部位・扁桃体のことを...
本の紹介

髪の呪いと死体の入れ替わり…『死に髪の棲む家』はホラーミステリの傑作だった【ネタバレなし感想】

1. 『死に髪の棲む家』とはどんな小説か?織部泰助による『死に髪の棲む家』は、ホラーミステリの枠に収まりきらない、言葉と構成のトリックに満ちた怪作です。ミステリ作家がゴーストライターとして田舎を訪れるという導入から始まり、読者は一見穏やかに...
本の紹介

『ハピネス』桐野夏生|タワマン主婦の見栄と孤独を描いた衝撃作【あらすじ・感想】

1. 『ハピネス』とは?桐野夏生の小説『ハピネス』は、東京のタワーマンションを舞台に、現代の主婦たちが抱える人間関係のストレスや見栄の張り合い、孤独をリアルに描いた群像劇です。タイトルの「ハピネス」とは裏腹に、登場人物たちは“幸せ”の裏側で...
有川浩

『レインツリーの国』感想|聴覚障害と恋愛のすれ違いに学ぶ“本当の理解”とは?

1. 『レインツリーの国』はどんな小説?『レインツリーの国』は、有川浩による恋愛小説です。あるブログをきっかけに出会った男女が、すれ違いや誤解を乗り越えながら、心を通わせていく物語が描かれています。特に本作では、聴覚障害という“見えにくいハ...
本の紹介

【読書感想】夜空に泳ぐチョコレートグラミー|人とのつながりと前を向く力を描いた物語

1. 『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』とは町田そのこのデビュー作である『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』は、5編からなる連作短編集です。表紙のやわらかな印象とは裏腹に、内容は生きづらさや孤独を抱える人々の心に静かに寄り添い、前を向く力をそ...
吉村萬壱

『みんなのお墓』感想|かわいい表紙に騙される…過激すぎる問題作の正体とは?

『みんなのお墓』レビュー|常識を超えた問題作、その魅力と嫌悪の境界線1. 衝撃の読後感──予想を裏切るタイトルと内容『みんなのお墓』というタイトルに惹かれて手に取った読者は、まずその内容に驚かされることでしょう。期待していた静謐な群像劇や、...
本の紹介

誰にも届かない声なんて、ないと思えた。『52ヘルツのクジラたち』町田そのこ

1. なぜ『52ヘルツのクジラたち』は今、読まれるべきなのか町田そのこさんの小説『52ヘルツのクジラたち』は、「自分の声が誰にも届かない」と感じている人にこそ読んでほしい一冊です。現代社会には、虐待やヤングケアラー、LGBTQ+などの深刻な...
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