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本の紹介

悲しみを閉じて、未来へ歩く――『すずめの戸締まり』に心を救われた。

その悲しみは、未来を守る力になる――『すずめの戸締まり』読了感想※本記事には一部ネタバレを含みます。未読・未視聴の方はご注意ください。心に傷を抱えるすべての人へ震災で大切な人を失ったことのある人、災害を“他人事じゃない”と感じたことがある人...
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「レベル2なのに難しい!?」ラダーシリーズ『ガリバー旅行記』が想像以上に骨太だった話

背景を知らずに読むのはもったいない。『ガリバー旅行記』で気づいた、寓話の深み英語初中級者向けのラダーシリーズLevel 2。でも、なぜか他の本よりも難しく感じる。そう思ったことはありませんか?今回紹介するのは、簡単なはずなのに読み応えがあっ...
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『名探偵じゃなくても』──謎を解くたび、別れが近づいていく

認知症と向き合う名探偵が、今日も謎を解く。ただの“お涙ちょうだい”では終わらない、知的であたたかなミステリー。「名探偵のままでいて」の続編を読んで、優しさと切なさに包まれました。忘れてしまう前に、伝えたいことがある『名探偵じゃなくても』は、...
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「情けない自分」を卒業したくなる本。『フリーター、家を買う。』が教えてくれた再出発の力

家族に何ができる?——『フリーター、家を買う。』は今を生きる人に効く再生の物語親との関係に悩んでいる人、人生に行き詰まりを感じている人にこそ読んでほしい一冊。どん底から少しずつ光を取り戻していく様子に、きっと自分の未来も信じたくなる。弱さを...
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読んだら最後、劇場に行きたくなる。『14歳のためのシェイクスピア』

演じるって、こんなに自由だったんだ──『14歳のためのシェイクスピア』を読んで、演劇が「体験」になった。シェイクスピアに「難しそう」「古くさそう」というイメージを持っている人へ。この本は、そんなあなたの固定観念を心地よく揺さぶってくれます。...
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和菓子の奥深さに魅せられて—『和菓子のアン』

『和菓子のアン』の魅力『和菓子のアン』は、デパ地下の和菓子屋で働くアンちゃんを主人公にした物語です。和菓子が持つ奥深い意味や背景を通じて、普段あまり和菓子に興味がない人でもその魅力に気づける、心温まる小説です。和菓子がどうやって人々の心に寄...
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高校生が見た“最前線”――戦争に巻き込まれた家族の記録

「ウクライナにいたら戦争が始まった」「戦争は遠い国の話」と思っている人にこそ読んでほしい一冊。突然、非日常に放り込まれた家族の視点から、"市民が戦争に巻き込まれる現実"をリアルに体感できます。今ある平和がどれだけ脆くて、ありがたいものかを深...
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いじめられても、生き延びて。『よるのばけもの』が教えてくれた、ほんの少しの自由

『よるのばけもの』読了レビュー|思春期の「正しさ」と「怖さ」に向き合う夜・いじめや人間関係に悩む学生に寄り添う物語。・傍観者だった自分を見つめ直すきっかけになる。・誰もが持つ「多面性」と「想像力」について考えさせられる。いじめられている女の...
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青春を取り戻す一冊『天気の子』が教えてくれる、忘れかけた情熱と選択の代償

『小説 天気の子』は、家出した少年・森嶋帆高と、天気を自由に操る力を持つ少女・天野陽菜の物語です。帆高は家出をして東京に辿り着き、陽菜という「晴れ女」と出会います。陽菜は、祈ることで天気を晴れにすることができ、二人はその特別な力を活かして「...
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母になるという覚悟が、ここまで人を変えるのか――秋吉理香子『聖母』感想

◆ 静かに始まり、確実に深く──息が詰まる読書体験秋吉理香子『聖母』は、ある幼稚園児の遺体発見から物語が始まるサスペンス小説です。最初は静かに、淡々と描かれていくのに、ページをめくるごとに胸がざわつき始め、読者は気づけば後戻りできない闇の奥...