【読了メモ】感情を整える家電が当たり前の未来で起きること
近未来SF『鑑定』感想
ストレス社会を背景に開発された「エモーション・コントローラー(通称:エモコン)」。
心療内科での医療機器として誕生し、やがて家庭用家電としても普及することに──。
この物語の舞台は、感情を整えることが“日常”になった世界。
誰もがエモコンを使えば、いつでも自分の感情を安定させられる。
便利で穏やかな暮らしのように思えるけれど、長期間使用している人たちの間で、ある兆候が見え始める。
――犯罪の増加。
いったい、感情を制御するこの機械と事件との関係は?
物語の後半、「犯人」に対して覚える“わずかな違和感”が鍵となり、読後にゾクリとくる感覚が残ります。
SF的な装置ながら、SNS依存やストレス耐性の低下といった現代の課題ともリンクしていて、とてもリアル。
「感情」を便利にコントロールできたとしても、それは本当に幸せなのか?
読み終えてそんな問いが残る、考えさせられる一冊でした。
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