『神に守られた島』読了レビュー
目次
- 沖永良部島の戦時中の暮らし
- 迫り来る戦争の現実
- 逆境の中での優しさと希望
- 戦争とその影響
- 終戦後の気づきと感想
1. 沖永良部島の戦時中の暮らし
『神に守られた島』は、戦時中から終戦直後までの沖永良部島の人々の暮らしを描いた作品です。方言は難しい部分もありましたが、島の人々が三味線の音色に合わせて唄い踊る様子が印象的でした。戦争の苦しみの中でも変わらない絆を感じることができました。
2. 迫り来る戦争の現実
沖永良部島は、戦後アメリカ軍政府の管理下に置かれていたことを知り、歴史の意外な一面に驚きました。艦砲砲撃の音が日常的に聞こえ、特攻隊に向かう飛行機が空を横切る。島は電気も水道もなく、戦争による過酷な状況が続きます。沖縄本島に近いとはいえ、生活は困難そのものでした。
3. 逆境の中での優しさと希望
それでも、沖永良部島の人々は驚くほど優しく、子どもたちは逞しく生き抜いていました。戦争によって多くの男性が命を落とし、家族は「名誉の戦死」として涙を見せることなく生き続けました。島民の4人に1人が亡くなったとも言われる沖縄。そんな中でも、島の人々の温かさと子どもたちの希望を見守るような物語は、希望を感じさせました。
4. 戦争とその影響
この本は、守ってくれるべき軍隊や特攻隊の実態を描き出し、戦争の真実を伝えています。島民たちの暮らしが追い詰められていく中でも、三線の音や子どもたちの遊び声が平和の象徴のように描かれます。それは、戦争の苦しみを一時的に忘れさせ、優しさを感じさせてくれました。
5. 終戦後の気づきと感想
戦争が終わる直前、沖永良部島の住民たちは「1億総火の玉」などと鼓舞され、塹壕を掘り、戦争を終わらせるための努力をしていました。しかし、戦後には「兵隊さんに騙された」という気持ちが強く残ります。特攻隊の人々も進んで命を捧げたのではなく、生きたかったのです。この本を通じて、「立派に死んでこい」という言葉が持つ恐ろしさを改めて実感しました。戦争は二度と繰り返してはならないと強く感じさせられました。
『神に守られた島』は、戦争の悲劇と島民の優しさ、希望を描いた感動的な物語です。戦争がもたらした悲しみと、それでも希望を持ち続ける人々の力強さを感じることができました。
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