読書記録

一穂ミチ

惹かれ合う二人の痛みと救い──『光のとこにいてね』がほどく心

※このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。この本で得られること一穂ミチさんの『光のとこにいてね』は、**「自分ではどうにもできなかったあの頃の苦しさ」**にそっと寄り添ってくれる物語です。家庭環境に傷...
加藤シゲアキ

『なれのはて』感想|一枚の絵が人生を変える瞬間に立ち会う

※このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。一枚の絵から始まる、壮大で深くて、胸に重く沈む物語。この本は、「人はどこから来て、どこへ向かうのか」「一枚の絵が、人の人生をどれだけ動かすのか」そんな問いを静...
戸田義長

江戸吉原の闇に咲く花──『吉原面番所手控』を読んで見えた人の業

※このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。江戸吉原に息づく、哀しくも美しいミステリー江戸の遊郭・吉原を舞台にした時代ミステリー。そう聞くと、少し堅苦しく感じるかもしれません。けれど、戸田義長さんの『吉...
綿矢りさ

羨望と孤独のあいだで揺れる心。綿矢りさ『蹴りたい背中』

※このサイトはアフィリエイト広告(Amazonアソシエイト含む)を掲載しています。「他人を理解したい。でも、近づきすぎるのが怖い。」そんな思春期の心の痛みを、これほど鮮やかに描いた小説はそう多くありません。綿矢りささんの『蹴りたい背中』は、...
我孫子武丸

母と子、愛と狂気──『殺戮にいたる病』が描く人間の哀しさ

この本で得られること・効果我孫子武丸さんの『殺戮にいたる病』は、人間の「愛」と「理解」の危うさを、これ以上ないほど鋭く突きつけてくる物語です。読後には、ただ“ゾッとする”だけで終わりません。「人を理解するとは、どういうことなのか」「善悪や愛...
山田宗樹

山田宗樹『存在しない時間の中で』レビュー|存在の意味を問う衝撃作

この本で得られる体験この作品は、次のような方に特におすすめです。難解なテーマでもエンタメとして楽しみたい読書好き宇宙や神の存在に関心を持つ哲学的な思考をする人SFはちょっと苦手だけれど、人間ドラマがあれば読みたいという方新興宗教や群衆心理と...
寺地はるな

寺地はるな『今日のハチミツ、あしたの私』蜜蜂がくれた生き直す力

この本から得られるもの「自分を大切にすること」の本当の意味がわかる生きづらさや自己否定感に寄り添ってくれる蜜蜂やハチミツを通して、自然の力と生きる知恵を学べる主人公の成長から、居場所をつくる勇気をもらえる読むことで、人生に行き詰まりを感じて...
一穂ミチ

一穂ミチ『スモールワールズ』|生きる不自由さを抱きしめる短編集

この本で得られるもの一穂ミチさんの『スモールワールズ』は、家族や人間関係の中で生まれる「言葉にしにくい感情」を繊細に描いた短編集です。この本を読むことで――家族や身近な人との関係を振り返るきっかけになる他人の苦しみは完全には理解できないと知...
柚月裕子

死刑囚の最期の言葉『約束は守ったよ』に隠された真実

この本で得られるもの『教誨』は、死刑囚・三原響子の人生を追いながら、人が罪を犯す背景、家庭や社会の影響、そして「人は善人でも悪人でもない」という宗教的な視点を描き出す小説です。この本を読むことで――家庭環境や社会構造が人を追い詰める現実を知...
伊坂幸太郎

悪党なのに応援したくなる!ユーモア満載の痛快強盗エンタメ小説

この本から得られるもの・効果伊坂幸太郎さんの『陽気なギャングが地球を回す』は、銀行強盗という非日常的な題材を扱いながらも、読者を笑わせ、爽快な気持ちにさせてくれる作品です。登場人物たちが持つ“ちょっと特異な能力”は、単なる設定以上の意味を持...
如月つばさ

『アヒルと犬とそらいろ食堂』感想|人とのつながりを思い出す一冊

この本で得られるもの「毎日を大切に生きる」というシンプルだけれど難しいテーマを、優しく体に沁み込ませてくれる物語です。忙しい日常で忘れがちな「人とのつながり」を思い出せる動物や妖怪たちの存在に癒され、心がふっと軽くなる「時間は限られているか...
小川 糸

「伝える」ことの尊さを知る物語――『椿ノ恋文』を読んで

ツバキ文具店シリーズ第3作目『椿ノ恋文』を読了しました。シリーズを通して大好きな作品ですが、今回も胸を打たれる物語がたくさん詰まっていました。本記事では、読者目線で「この本で得られるもの」「どんな方におすすめか」「どんな気づきがあるか」を中...
原田ひ香

老後・投資・パパ活まで…人の「月収」から見える生き方のヒント

1. はじめに──お金は人生のすべてか?原田ひ香さんの『月収』は、お金を軸に6人の人生を描く連作短編集です。登場するのは、年齢も立場も背景もまったく異なる人たち。老後資金に悩む女性、夢と生活の狭間で揺れる作家、将来を見据えて投資に挑む会社員...
町田そのこ

母に捨てられた娘が選ぶ再生の物語『星を掬う』

「母に捨てられた」「不幸になったのは誰かのせい」「人生が思うようにいかない」——そんな感情にとらわれながら生きてきた主人公が、かつての母との記憶を辿り、再会し、赦し、そして自分自身の人生を歩き直すまでの物語。それが、町田そのこさんの小説『星...
久坂部羊

【書籍紹介】『怖い患者』久坂部羊|その感情、狂気と紙一重?

1. 本書は誰におすすめか精神的な揺らぎを感じている方医療現場や医者と患者の関係に興味のある方人間の心理や内面の闇に惹かれる読書が好きな方コロナ禍以降、「何を信じればいいのか」不安になった経験がある方短編でも骨太な読み応えを求める人自分は普...
喜多川泰

『賢者の書』喜多川泰|変わりたい人に届いてほしい本

1. はじめに|この本が心を動かす理由『賢者の書』は、読み終えた瞬間に「今日から新しい人生を生きよう」と思わせてくれる稀有な一冊です。単なる自己啓発書ではなく、物語を通して深く人生の本質に問いかける力を持っています。喜多川泰さんの作品はどれ...
千早茜

『しろがねの葉』千早茜|銀山に生きた少女ウメの物語

1. はじめに|なぜ今、『しろがねの葉』なのか千早茜さんの小説『しろがねの葉』は、戦国時代末期、関ヶ原の戦いを挟んだ時代の石見銀山を舞台に、一人の少女・ウメの人生を描いた物語です。歴史小説でありながら、名を残さぬ人々の息づかいや、時代に抗い...
宮島未奈

【読了レビュー】『成瀬は信じた道をいく』宮島未奈|まっすぐすぎる彼女に惹かれずにいられない

前作『成瀬は天下を取りにいく』の記事はこちら1. はじめに:再び、成瀬が帰ってきた『成瀬は天下を取りにいく』で多くの読者に強烈な印象を残した成瀬あかり。前作の衝撃から、「続きが読みたい」「成瀬にまた会いたい」と願っていた方も多いのではないで...
坪井聖

『なでしこの記憶』感想|優しさに癒やされ涙する青春小説

はじめに『なでしこの記憶』は、ページをめくるたび胸がぎゅっと締めつけられ、読み終わる頃にはその痛みがじんわりと温かい涙に変わっている――そんな不思議な読後感をもたらしてくれる青春小説です。絵を描く意味を見失った少年・矢崎颯斗と、笑顔の奥に深...
松下龍之介

『一次元の挿し木』感想|科学と信仰、そして人間の存在

1. 湖から現れた骨と、妹のDNAが一致するという衝撃冒頭、湖の底から発見された200年以上前の人骨と、現代のDNAが一致するという異常事態から物語は動き出します。DNA鑑定の結果、その骨と一致したのは、行方不明となっていた少女・紫陽(しは...
五十嵐貴久

『奇跡を蒔くひと』感想|地方病院を救った若き医師の覚悟

1. 地方医療の現実と、詩波市民病院の危機舞台は、地方都市・詩波(しなみ)市にある市民病院。少子高齢化が進み、地域の人口も年々減少。財政難にあえぐ市の中で、病院の年間赤字はついに4億円に達した。「税金泥棒」とまで言われかねない中、市民の声が...
本の紹介

欲望と料理の先に見えた、“本物の自分”とは?柚木麻子小説

1. 作品概要とあらすじ柚木麻子さんの『BUTTER』は、実際に起きた首都圏連続不審死事件をモチーフにしたフィクション作品です。しかしこの小説は単なる事件の再構築ではなく、"女性"という存在の社会的な立ち位置や生き方、欲望や自己表現、そして...
多崎礼

異世界の運命に呑まれる――『レーエンデ国物語』読後レビュー

「読んだあと、何も手につかなくなる本に出会いたい」――そんな気持ちに応えてくれるのが、多崎礼さんの『レーエンデ国物語』です。政略結婚から逃げ出した貴族の娘・ユリア。彼女は英雄と称えられる父・ヘクトルとともに、銀呪病が蔓延する地――レーエンデ...
川上未映子

『黄色い家』感想|生きるって、こんなに過酷で優しい物語

「生きるって、こんなに過酷で、こんなにも優しい──」そんな矛盾に、涙が出そうになる物語に出会いました。川上未映子さんの『黄色い家』は、社会の片隅で声を上げられずに生きてきた女性たちの、生々しくて切実な日々を描いた物語です。読み進めるほどに、...
本の紹介

フィクションか現実か──柴田哲孝『暗殺』感想と考察

1. 『暗殺』柴田哲孝とはどんな本か?「あなたが信じている“真実”は、誰が作ったものですか?」柴田哲孝による小説『暗殺』は、2022年7月8日に起きた日本の元内閣総理大臣の銃撃事件をモチーフに描かれたフィクション作品です。作中で元首相・田布...
垣谷美雨

垣谷美雨『マンダラチャート』|昭和の女性差別と生き方を描く

1. 小説『マンダラチャート』とは?「もし、あの時の自分に今の考えを伝えられたら──あなたは人生を変えたいと思いますか?」垣谷美雨さんの小説『マンダラチャート』は、63歳の主婦・北園雅美が、人生や社会への違和感を抱えながらも、自らのマンダラ...
有川浩

『クジラの彼』有川浩|会えない時間が恋を育てる短編集

1. 自衛隊×恋愛という異色のテーマが、驚くほどリアルで心に沁みる「恋愛小説はもう読み尽くした」 「いつも似たような展開ばかりで新鮮味がない」 そんなふうに感じている人にこそ、ぜひ手に取ってほしいのが、有川浩さんの短編集『クジラの彼』です。...
斎堂琴湖

『燃える氷華』レビュー|女刑事が追う未解決事件の真実

1. 『燃える氷華』とはどんな小説か?未解決事件が絡む、心に残る女性刑事の物語を探している方へ。斎堂琴湖『燃える氷華』は、17年前に息子を亡くした51歳の女性刑事・蝶野未希を主人公に据えた、重厚な社会派ミステリーです。息子の遥希は当時5歳。...
五十嵐貴久

夫婦の絆が崩れる心理サスペンス『アンサーゲーム』

1. 『アンサーゲーム』とは?あらすじと概要五十嵐貴久による『アンサーゲーム』は、結婚式を終えたばかりの夫婦・樋口毅と里美が、突如として別々の密室に閉じ込められ、“生き残るには2人の答えを揃えるしかない”という試練を課せられる心理サスペンス...
吉村昭

実話に基づく漂流記|吉村昭『漂流』の感想と考察

1. 江戸時代の実話に基づく壮絶なサバイバルドキュメント吉村昭『漂流』は、江戸時代に実際に起きた海難事故をもとにした、極限のサバイバルを描いたドキュメンタリー小説です。時代は天明年間。土佐の港を出た一隻の船が嵐に巻き込まれ、黒潮に流されて絶...
本の紹介

白夜行の魅力とは?圧倒的読後感の東野圭吾ミステリー

1. 『白夜行』はどんな小説?長編ながら読後感が圧巻の理由東野圭吾の代表作『白夜行』は、20年にわたる事件と2人の登場人物の歩みを描いた長編ミステリーです。物語は、ある質屋殺人事件から始まります。被害者は桐原という男。彼の殺害をきっかけに、...
アウトプットのコツ

読んでも忘れる?読書の記憶に残す方法とアウトプット術

「本を読んでもすぐ忘れてしまう」「感想がうまく言葉にできない」――そんな読書後のアウトプットに関する悩み、抱えていませんか?この記事では、読んだ内容をしっかり吸収し、自分の知識や思考として活かすための方法をご紹介します。読書は“読むだけ”で...
有川浩

心を癒す短編集『阪急電車』|有川浩の作品レビューと感想

1. 『阪急電車』はどんな小説?癒しを求める大人に届く物語『阪急電車』(有川浩)は、阪急今津線の各駅を舞台にした連作短編集です。 宝塚駅から西宮北口駅までの片道8駅を、それぞれ異なる登場人物の視点で描いており、 短編ながら全体がゆるやかに繋...
雨穴

雨穴『変な家』感想|間取りの謎が導く衝撃の真相とは

1. 『変な家』雨穴|奇妙な間取りが導く“家の怖さ”とは?オカルト専門のフリーライターである“筆者”が、知人から「相談したいことがあるんだけど」と声をかけられるところから、この物語は始まります。差し出されたのは、購入を検討しているという一軒...
時間がない人の読書術

時間がなくて本が読めないあなたへ|読書が続くヒント

1. 「時間がない」はみんな一緒。まずは1日5分から「本を読みたいけど、忙しくて時間がない」そう感じている人はとても多いです。実際、日本人の平均読書量は月1冊程度と言われています。けれど、だからといって読書を諦める必要はありません。大切なの...
アルフレッド・アドラー

嫌われる勇気に学ぶ自由な生き方|他人の目を気にしない方法

1. 『嫌われる勇気』とは?『嫌われる勇気』は、アルフレッド・アドラーの心理学をベースにした対話形式の自己啓発書です。哲人と青年の対話を通して、「他人の目が気になって生きづらい」「過去のトラウマに縛られている」「人間関係に疲れてしまった」な...
本の紹介

東野圭吾『手紙』感想|加害者家族の苦悩と向き合う物語

『手紙』 東野圭吾両親を亡くした兄・剛志が、弟・直木のために必死に働きながら生活を支えていた。直木には大学に進んでほしいと願っていたが、金銭的に厳しく、弟自身も進学に消極的だった。状況を変えようとした剛志は、かつて引っ越しのアルバイトで訪れ...
有川浩

『レインツリーの国』は理解し合う恋の物語

1. 『レインツリーの国』はどんな小説?『レインツリーの国』は、有川浩による恋愛小説です。あるブログをきっかけに出会った男女が、すれ違いや誤解を乗り越えながら、心を通わせていく物語が描かれています。特に本作では、聴覚障害という“見えにくいハ...
入夏紫音

『古川くんと二ノ瀬さん 七草寮青春推理譚』感想と見どころ解説

『古川くんと二ノ瀬さん 七草寮青春推理譚』入夏紫音の感想・レビュー|キャラと会話が魅力の青春×日常ミステリ1. 青春と日常の謎が絶妙に融合したミステリ小説『古川くんと二ノ瀬さん 七草寮青春推理譚』は、学園を舞台にした青春ミステリでありながら...
本の紹介

『あの日、タワマンで君と』感想とあらすじ|生活交換小説の魅力

もし、今の生活を誰かと入れ替えられるとしたら? そんな非日常への憧れと少しの怖さが入り混じる一冊、『あの日、タワマンで君と』(森晶麿)。 地上47階という“異世界”で繰り広げられるのは、常識を越えたショーと、生活そのものをかけたゲームだった...
本の紹介

『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』感想|前を向く短編集の魅力

1. 『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』とは町田そのこのデビュー作である『夜空に泳ぐチョコレートグラミー』は、5編からなる連作短編集です。表紙のやわらかな印象とは裏腹に、内容は生きづらさや孤独を抱える人々の心に静かに寄り添い、前を向く力をそ...
本の紹介

『灼熱』感想|整形と復讐、愛が交錯する心理サスペンス

『灼熱』読了レビュー:整形、復讐、そして揺れる心の先にある真実とは#読了 #灼熱 #心理サスペンス秋吉理香子による小説『灼熱』は、愛する夫の死の真相を暴くため、顔と名前を変え、容疑者に近づいた女性の壮絶な復讐と葛藤を描く心理サスペンスです。...
本の紹介

ミーツ・ザ・ワールド感想|金原ひとみが描く歌舞伎町の人生模様

1. 『ミーツ・ザ・ワールド』(著:金原ひとみ)あらすじと登場人物『ミーツ・ザ・ワールド』は、27歳の銀行員・三ツ橋由嘉里と、歌舞伎町のキャバ嬢・鹿野ライの出会いを軸に展開する小説です。オタク気質で腐女子の由嘉里が、婚活中の合コンで泥酔し、...
本の紹介

『カフネ』感想|料理と再生が心に沁みる泣ける小説

夜中にふと読みたくなる、優しくて、ちょっと泣けて、心がじんわり温かくなる小説を探していませんか? 今回は、阿部暁子さんの感動小説『カフネ』をご紹介します。弟の死をきっかけに動き出す姉と、弟の元恋人との再生の物語。読み進めるごとに胸が熱くなり...
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綿矢りさ『かわいそうだね?』感想・あらすじ|女のもやもや短編集

1. 『かわいそうだね?』綿矢りさ|あらすじと感想レビュー『かわいそうだね?』は、綿矢りさによる恋愛と人間関係の繊細な心理描写が光る短編集です。表題作「かわいそうだね?」を含む二篇は、どれも女性視点での複雑な感情、恋愛、友情、そして“かわい...
本の紹介

『だから荒野』感想|家出した主婦がたどり着いた自由のかたち

46歳の誕生日。専業主婦・森村朋美は、自ら新宿のレストランを予約し、家族とのささやかなひとときを楽しみにしていた。しかし、家を出る前から雲行きは怪しい。高校生の次男は「行かない」と不機嫌にごね、夫と大学生の長男は「お酒を飲みたいから運転して...
本の紹介

『十角館の殺人』綾辻行人|ミステリー初心者に人気の理由とは?

1. 読む前に少しだけ迷っていたミステリーにちょっと興味があるけど、有名作って難しそう。そんな風に感じたこと、ありませんか?私も『十角館の殺人』を手に取る前はそうでした。「古典的すぎるのでは?」「登場人物が多くて混乱しないかな…?」そう思い...
小川哲

クイズの面白さを体感できる物語『君のクイズ』(小川哲)

1. クイズ=娯楽?それだけじゃなかった「クイズ」と聞くと、テレビのバラエティ番組で楽しむ軽い娯楽、というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。けれど、『君のクイズ』(小川哲)を読み終えたとき、私はその認識が大きく覆されました。...
チョ・ナムジュ

“女性だから”を背負わされる理不尽に気づく読書体験

はじめに:ディストピアではなく「現実」の物語『82年生まれ、キム・ジヨン』を読み終えたとき、まず思ったのは、「これはフィクションという形をとった現実だ」ということ。まるでディストピア小説のような世界。でも描かれているのは、私たちが今まさに生...
山本文緒

『無人島のふたり』がくれた、生きる意味と静かな覚悟

目次はじめに膵臓がんステージ4——日々が「最後」になる「うまく死ねますように」に込められた祈り書くことを最後まで手放さなかった作家の魂残される人への想い読後に残ったもの——人生の問いと行動への決意おわりに1. はじめに『無人島のふたり』は、...
本の紹介

英語初心者でも読めた!挫折せずに読了できる『ロビンソン・クルーソー』レビュー

目次はじめに:英語の本を読むのは難しい?『ロビンソン・クルーソー』を選んだ理由実際に読んでみて:英語は難しかった?どんなストーリー?ざっくりあらすじラダーシリーズの魅力感想と気づき英語学習法としての多読まとめ1. はじめに:英語の本を読むの...
山崎豊子

『沈まぬ太陽 アフリカ篇 上』山崎豊子|理不尽と闘う信念の物語

目次はじめに労働組合の闘士・恩地元の姿報復人事という現実なぜ辞めないのか?恩地の葛藤航空会社の裏側と組織の闇夫婦の絆と孤独な戦い最後に:名作の持つ力1. はじめに山崎豊子による社会派小説『沈まぬ太陽』の第一巻「アフリカ篇・上」を読み終えまし...
山田宗樹

山田宗樹『鑑定』感想|感情コントロール社会の危うさとは

山田宗樹さんの小説『鑑定』を読んだ感想をまとめました。ミステリー好きな方におすすめです!
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