土屋うさぎ パンの香りと小さな謎に癒される──土屋うさぎ『謎の香りはパン屋から』 この本から得られるもの本を手に取る前にお伝えしたいのは、この小説が読者に与えてくれる「効果」です。日常のちょっとした違和感から生まれる“優しい謎解き”の面白さパンの香ばしい香りを思い出させる幸福感人と人との関係がほぐれていく瞬間の心温まる読... 2025.09.06 土屋うさぎ
柿内尚文 忙しい毎日から抜け出す!人生を豊かにする時間の選び方 この本で得られるもの日々の「時間の使い方」を見直すヒント「幸福の時間」を増やすための考え方やらなければならないことを「やりたいこと」に変えるコツ人生をデザインするための時間ポートフォリオの作り方無駄に過ぎていく時間を価値ある時間に変える具体... 2025.09.01 柿内尚文
佐々森りろ 胸が熱くなる青春小説『春の真ん中、泣いている君と恋をした』感想 この本で得られるもの・効果『春の真ん中、泣いている君と恋をした』は、両親の離婚や再婚といった家庭の変化を背景に、不安や孤独を抱えながらも恋を通じて成長していく高校生たちの物語です。青春小説としての甘酸っぱさに加え、家族の絆や人間関係の複雑さ... 2025.08.22 佐々森りろ
辻村 深月 『冷たい校舎の時は止まる』辻村深月が描く切ない青春と希望 はじめに ― 分厚い「鈍器本」に挑む体験辻村深月さんのデビュー作『冷たい校舎の時は止まる』。初めて手にしたときにまず驚かされるのは、その厚さです。ハードカバーで700ページ近い、まさに「鈍器本」と呼ぶにふさわしい存在感。普段から読書をしてい... 2025.08.17 辻村 深月
藤崎翔 戦慄と笑いが同居する、新しいタイプのホラーエンタメ小説を紹介 1. はじめに「呪いの人形」と聞けば、夜な夜な動き出して人を恐怖に陥れる——そんな背筋の凍る物語を想像する人が多いでしょう。ですが、藤崎翔さんの『お梅は呪いたい』は、その想像を気持ちよく裏切ってきます。本作は、戦国時代に一族を滅ぼしたとされ... 2025.08.13 藤崎翔
木塩鴨人 人との距離に悩んだすべての人へ。『月がある』がくれる静かな救い 1. この本との出会いSNSを眺めていたある日、ふと目に飛び込んできた一つの投稿。そこには、作者・木塩鴨人さんの作品『月がある』についての紹介がありました。その時は、作者が病気であることなど何も知りません。ただ、言葉の端々から伝わる温もりや... 2025.08.11 木塩鴨人
乙一 暗いところで待ち合わせ 感想レビュー|乙一のサスペンス小説 1. 作品概要『暗いところで待ち合わせ』は、乙一さんが描く心理サスペンス小説。駅のホームで起きた殺人事件と、視覚を失った女性の静かな暮らしが、思わぬ形で交錯します。「殺人犯」と「盲目の女性」という、絶対に交わらないはずの二人が、声を交わさず... 2025.08.10 乙一
宮下奈都 『羊と鋼の森』努力を重ねる青年の、静かな成長の物語 1. 『羊と鋼の森』とは?──音の奥にある“森”を描いた物語本作は、ピアノの「調律師」という職業を中心に描かれた静かな成長の物語です。高校生の外村は、先生から頼まれてピアノ調律師・板鳥宗一郎を案内することになります。その出会いは、彼の人生を... 2025.08.02 宮下奈都
逢坂冬馬 『同志少女よ、敵を撃て』|戦争、復讐、そして正義とは何か 1. はじめにもし、すべてを奪われたら——あなたは何のために戦いますか?そして、どこまでが“正義”だと信じられますか?逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』は、そんな問いを突きつけてくる物語です。本書は、第11回アガサ・クリスティー賞を受賞... 2025.07.30 逢坂冬馬
千早茜 『しろがねの葉』千早茜|銀山に生きた少女ウメの物語 1. はじめに|なぜ今、『しろがねの葉』なのか千早茜さんの小説『しろがねの葉』は、戦国時代末期、関ヶ原の戦いを挟んだ時代の石見銀山を舞台に、一人の少女・ウメの人生を描いた物語です。歴史小説でありながら、名を残さぬ人々の息づかいや、時代に抗い... 2025.07.25 千早茜