宮下奈都 才能よりも「続ける力」が道をひらく。調律師をめざす青年の成長物語『羊と鋼の森』 1. 『羊と鋼の森』とは?──音の奥にある“森”を描いた物語本作は、ピアノの「調律師」という職業を中心に描かれた静かな成長の物語です。高校生の外村は、先生から頼まれてピアノ調律師・板鳥宗一郎を案内することになります。その出会いは、彼の人生を... 2025.08.02 宮下奈都
千早茜 【読書レビュー】『しろがねの葉』千早茜|銀の山に生きた少女ウメの一生に、静かに心を揺さぶられる 1. はじめに|なぜ今、『しろがねの葉』なのか千早茜さんの小説『しろがねの葉』は、戦国時代末期、関ヶ原の戦いを挟んだ時代の石見銀山を舞台に、一人の少女・ウメの人生を描いた物語です。歴史小説でありながら、名を残さぬ人々の息づかいや、時代に抗い... 2025.07.25 千早茜
本の紹介 『BUTTER』柚木麻子|料理と欲望から見えてくる“本物の自分”とは? 1. 作品概要とあらすじ柚木麻子さんの『BUTTER』は、実際に起きた首都圏連続不審死事件をモチーフにしたフィクション作品です。しかしこの小説は単なる事件の再構築ではなく、"女性"という存在の社会的な立ち位置や生き方、欲望や自己表現、そして... 2025.07.14 本の紹介柚木麻子
斎堂琴湖 未解決事件と母の執念を描く社会派ミステリー|『燃える氷華』感想・あらすじ紹介 1. 『燃える氷華』とはどんな小説か?未解決事件が絡む、心に残る女性刑事の物語を探している方へ。斎堂琴湖『燃える氷華』は、17年前に息子を亡くした51歳の女性刑事・蝶野未希を主人公に据えた、重厚な社会派ミステリーです。息子の遥希は当時5歳。... 2025.07.03 斎堂琴湖本の紹介
本の紹介 『ミーツ・ザ・ワールド』感想|金原ひとみが描く歌舞伎町の多様な生き方と心を揺さぶる小説 1. 『ミーツ・ザ・ワールド』(著:金原ひとみ)あらすじと登場人物『ミーツ・ザ・ワールド』は、27歳の銀行員・三ツ橋由嘉里と、歌舞伎町のキャバ嬢・鹿野ライの出会いを軸に展開する小説です。オタク気質で腐女子の由嘉里が、婚活中の合コンで泥酔し、... 2025.06.04 本の紹介金原ひとみ