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小川哲

“クイズってこんなに面白いの!?”を体感できる物語|『君のクイズ』(小川哲)

1. クイズ=娯楽?それだけじゃなかった「クイズ」と聞くと、テレビのバラエティ番組で楽しむ軽い娯楽、というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。けれど、『君のクイズ』(小川哲)を読み終えたとき、私はその認識が大きく覆されました。...
本の紹介

「押しつけの優しさにモヤモヤするあなたへ」──高瀬隼子『おいしいごはんが食べられますように』感想と共感の記録

『おいしいごはんが食べられますように』感想・レビュー目次ごはんが「雑に扱われる」珍しい小説善意や親切が誰かを追い詰めることもある丁寧な暮らしと、疲れきった日々のギャップ食べることに無関心でも、この物語は刺さる押しつけられる“正しさ”への違和...
チョ・ナムジュ

女性の生きづらさに“気づけない”あなたへ。『82年生まれ、キム・ジヨン』チョ・ナムジュ著

目次はじめに:ディストピアではなく「現実」の物語自分ごととして突き刺さる描写女性に課せられる“見えない条件”日本も例外じゃない男性にこそ読んでほしい理由まとめ:社会はすぐに変わらなくても、気づくことから1. はじめに:ディストピアではなく「...
本の紹介

『傲慢と善良/辻村深月』感想レビュー|恋愛・結婚で悩む人にこそ読んでほしい一冊

目次はじめにあらすじ(ネタバレなし)心をえぐる問い:なぜ人は誰かを選ぶのか「傲慢」と「善良」が同居する現代感情の延長ではなく、人生の選択としての結婚自分軸を持つということまとめ:苦しさの中に、確かな希望がある物語1. はじめに辻村深月さんの...
山本文緒

『無人島のふたり:120日以上生きなくちゃ日記 』(山本文緒)——惰性で生きる毎日から、自分を取り戻すきっかけに

目次はじめに膵臓がんステージ4——日々が「最後」になる「うまく死ねますように」に込められた祈り書くことを最後まで手放さなかった作家の魂残される人への想い読後に残ったもの——人生の問いと行動への決意おわりに1. はじめに『無人島のふたり』は、...
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英語初心者でも読めた!挫折せずに読了できる『ロビンソン・クルーソー』レビュー

目次はじめに:英語の本を読むのは難しい?『ロビンソン・クルーソー』を選んだ理由実際に読んでみて:英語は難しかった?どんなストーリー?ざっくりあらすじラダーシリーズの魅力感想と気づき英語学習法としての多読まとめ1. はじめに:英語の本を読むの...
山崎豊子

報われない努力に悩む人に読んでほしい。『沈まぬ太陽 1 アフリカ篇 上』山崎豊子 が教えてくれる“闘う価値”

目次はじめに労働組合の闘士・恩地元の姿報復人事という現実なぜ辞めないのか?恩地の葛藤航空会社の裏側と組織の闇夫婦の絆と孤独な戦い最後に:名作の持つ力1. はじめに山崎豊子による社会派小説『沈まぬ太陽』の第一巻「アフリカ篇・上」を読み終えまし...
本の紹介

その食欲、実はタンパク質不足かも?『食欲人』でわかる食べすぎの理由と対策

目次はじめに食後にお菓子が欲しくなる理由バッタも実験対象!?タンパク質の重要性食欲の本当の目的食環境と私たちの選択無理をしない、でも知っておきたいまとめ──「賢い食事」のために1. はじめに図書館のおすすめ棚で出会った『食欲人』。タイトルに...
小寺無人

疲れた心に、ほんのりスリル。『アガシラと黒塗りの村』で非日常を楽しもう

大学時代の親友からの一本の連絡がきっかけだった。舞台は巨人伝説が残る因習深い村。土砂崩れで現れた古文書、その解読のために村を訪れた青年・黒木は、やがて不可解な連続殺人事件に巻き込まれていく。青春、民俗学、そして謎解きのスリル。『アガシラと黒...
本の紹介

人生に迷ってる人はこの本を読んで。心に火をつけてくれる『くもをさがす』西加奈子

目次はじめにカナダでの闘病とユーモア恐怖と孤独、そして人とのつながり医療の違いに見る文化文章がくれる「疑似体験」の力生き方を見つめ直すきっかけにおわりに1. はじめに西加奈子さんの『くもをさがす』を読了しました。カナダ滞在中に乳がんと診断さ...