SNSや人間関係で「他人の目」を気にして疲れていませんか?
宮島未奈さんの小説『成瀬は天下を取りに行く』は、そんな現代人に「自分の気持ちに正直でいいんだ」と教えてくれる物語。
突き抜けた女子高生・成瀬あかりの行動と、地元・滋賀の魅力を描く本作は、共感と元気を与えてくれる一冊です。
1. 自分を貫く成瀬あかりの姿に、思わず憧れる
『成瀬は天下を取りに行く』は、どこか不思議で突き抜けた女子高生・成瀬あかりの姿を描いた青春小説です。
彼女は、一度「やる」と決めたことに対して、納得いくまでとことん突き進みます。周りにどう思われても関係ない、というブレない芯の強さが最大の魅力。
しかも、ただ我が道を行くだけではなく、誰かを否定したり見下したりすることは一切ありません。成瀬は、自分の信念を貫きながらも、他人の領域を尊重できる“まっすぐでピュアな人”なのです。
行動力がある人に憧れている方、自分を信じて一歩を踏み出したいけれど不安な人には、彼女の姿がまさに希望の象徴に映るはずです。
2. 島崎みゆきとの関係性が「最強の相方」
成瀬が自由奔放に突っ走れるのは、島崎みゆきという存在がそばにいるから。
近所に住むみゆきは、どちらかといえば常識人タイプ。突飛な成瀬に巻き込まれていくポジションなのに、離れず、見捨てず、むしろ「成瀬を見届ける人」として絶妙なバランスを保っています。
彼女たちのやりとりは、テンポが良くて笑えるシーンも多く、思わず声を出して笑ってしまうことも。だけど、ただ面白いだけではなく、しっかりと感情が揺さぶられる場面もあるのがこの作品のすごさです。
「誰かと一緒にいることで、自分らしくいられる」そんな関係性を求めている人にも刺さるはず。
3. 地元・滋賀県愛がすごすぎる!
本作は、滋賀県大津市が舞台。観光船ミシガン、膳所駅、西武大津店跡地など、実在する地名やスポットが物語にリアリティを与えています。
とくに注目したいのは、成瀬の“滋賀県愛”。作中では、成瀬が琵琶湖を誇るような態度で語る場面が印象的で、滋賀県に詳しくなかった読者まで引き込まれてしまうほど。
Googleマップで確認しながら読むのも楽しく、「滋賀行ってみたい」と思わせてくれる作品です。
地域ネタも多く、地元民なら「あるある!」と笑えるし、県外の人にも新しい発見があります。
4. 成瀬のキャラクターに“虜”になる読者が続出
読んでいるうちに、気がつけば成瀬に夢中になっている…そんな声が多く聞かれます。
- 何をするにも緊張しない鋼のメンタル
- 大きい数字を見ると因数分解したくなる理系脳
- スマホを持たない生活
- わがままではなく、他人への思いやりもある
そんな「クールなのにどこか可愛い」成瀬の言動に、共感しながらもクスッと笑ってしまう。その絶妙なバランスが、成瀬あかりというキャラクターの強みです。
「なんだか放っておけない」「一緒にいて退屈しなさそう」と思わせてくれる彼女に、読者はどんどん惹かれていきます。
5. 自分らしく生きたい人へのヒントが詰まっている
この小説には、自分を変えたいと思っている人や、他人の目が気になって動けない人へのヒントが詰まっています。
たとえば、成瀬は「前と言ってることが違っても、今はこう思ってるからこうする」と自然に言い切ります。この“アップデート力”は、私たちが過去の発言に縛られず、自分の気持ちに正直になるための大きなヒントです。
また、成瀬のように周りから「変わってる」と言われても、自分の信じた道を進む姿は、「迷惑をかけていないなら、それでいい」という考え方の手本にもなります。
他人に合わせすぎて疲れている人、自分の意見を押し殺してしまいがちな人にとって、この作品は“自分を肯定する勇気”をくれる存在になるでしょう。
6. 続編も必読!「その後」が気になってしかたない
読み終えた瞬間に、「これは続編を読まずにはいられない」と感じる人が多いのもこの作品の特徴です。
成瀬とみゆき、そして彼女たちを取り巻く友人たちが、この先どう変化していくのか。
その答えを知りたくて、自然とページをめくりたくなるのがこの物語の力。
“天下を取りに行く”成瀬の行動の先にあるものを、ぜひ見届けてください。
7. なぜ成瀬が“今の時代”に刺さるのか?
成瀬あかりのように、「他人にどう見られるかを気にせず、自分の気持ちに正直に行動する」人物が、なぜこんなにも魅力的に映るのでしょうか?
その答えのひとつに、現代が「他人の目を気にしすぎる時代」だという背景があります。
SNSでの発信は常に誰かに見られ、反応を気にしてしまう。学校や職場でも空気を読みながら周囲に合わせることが無意識のうちに求められる。
そんな毎日を送る私たちにとって、成瀬の存在はまさに“対極”にある存在です。
彼女は、言いたいことは言うし、やりたいことはやる。過去に言ったことと今の考えが違っても、「今はこう思ってるから」と自然にアップデートして進んでいく。その姿は、私たちが「本当はこうありたい」と思っていてもなかなかできない生き方なのです。
だからこそ、成瀬の言動は読者の心に刺さり、「こんなふうに生きてみたい」と憧れを抱かせてくれる。
彼女の物語は、ただのフィクションではなく、私たちが“自分を取り戻す”ためのヒントに満ちた作品なのです。
まとめ|成瀬あかりが教えてくれる「自分に正直でいる強さ」
成瀬あかりは、どこまでも自由で、自分の心に忠実に生きる存在です。
彼女のように「やりたいことをやる」「今の気持ちに正直でいる」ことは、実はとても勇気がいること。
だけどそれが、まわりに希望や変化をもたらす力になる。
そんなことを、この小説は教えてくれます。
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