―乙女たちの「精進」が導く、知と情熱の青春物語―
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この本で得られること・感じられること
「努力するって、こんなに熱いことだったんだ」
ページを閉じたあと、きっとそう思うはずです。
本書は、**競技プログラミング(通称:競プロ)**に青春を捧げる女子大学生たちの物語。
頭脳戦なのに、心はスポ根。
そして、理屈ではなく「人間の情熱」が物語を動かす。
プログラミングに詳しくなくても大丈夫。
むしろ、知らない人ほど新鮮な世界にワクワクできる。
この作品を通して、読者は「挑戦する勇気」「仲間を信じる強さ」「努力が報われる喜び」を感じられるでしょう。
物語の舞台と主人公たち

舞台は天神大学の競技プログラミング部(競プロ部)。
授業レベルのプログラミングができる長谷部愛奈(はせべ・まな)は、パズルや思考ゲームが得意な大学生。
人と一緒に何かをすることに少し抵抗があり、部活には距離を置いていた彼女は豊福小百合(とよふく・さゆり)や井出上涼子(いでがみ・りょうこ)との出会いをきっかけに、「競プロ」の世界へと足を踏み入れていきます。
最初は気まぐれの参加だった。
けれど、問題を解く快感――自分のコードが正解(AC)になった瞬間のあの“ゾクゾク感”に取り憑かれ、彼女はどんどん夢中になっていく。
競プロとは、与えられた課題を最短・最適なアルゴリズムで解く頭脳競技。
一見地味だけど、実は知力と集中力の極限バトル。
愛奈たちは仲間とぶつかり、時に涙を流しながら、“最強のチーム”を目指していきます。
知識よりも「心」が動く物語
この作品のすごいところは、プログラミング知識がなくても感動できること。
アルゴリズムを料理のレシピにたとえたり、コードの最適化を「パズルを組み立てる感覚」で描いたり。
専門的な説明よりも、「考える楽しさ」「わかる喜び」に焦点が当てられています。
読んでいるうちに、
「私も何かに夢中になってみたい」
「努力って、こんなに眩しいものなんだ」
と自然に感じてしまう。
つまりこれは、“理系青春小説”というよりも、人生のエネルギーを取り戻す物語なんです。
チームで挑む「知の戦い」
愛奈たちが挑むのは、全国大会を目指す過酷な戦い。
日々の練習はまさに知力と根性のぶつかり合いで、仲間たちは互いに支え合いながら、自分の限界を超えていく。
時に衝突し、時に励まし合いながら――。
彼女たちは「チームで戦うことの意味」を少しずつ理解していく。
やがて訪れる大舞台。
ライバルたちとの勝負は一瞬の判断が命取りになる真剣勝負。
画面にコードを打ち込む手の震え、時間との戦い、仲間を信じる気持ち。
そのすべてが青春の輝きとして描かれています。
たとえ結果がどうであっても、彼女たちの“精進”は止まらない。
そのひたむきな姿に、きっとあなたも胸を熱くするでしょう。
誰におすすめか
この作品は、こんな人に強くおすすめです。
- 何かを頑張りたいけど、モチベが続かない人
- 仲間と切磋琢磨したい人、チームで夢を追っている人
- 理系・文系問わず、「努力するって何だろう」と考えたい人
- 青春もの・部活もの・成長物語が好きな人
- 汗ではなく、思考で勝負するスポーツを観戦しているような高揚感を味わいたい人
つまり、「今の自分を変えたい」人に響く物語です。
読むたびに、“もう一度頑張ろう”という気持ちを取り戻せます。
もし「仲間と共に何かを頑張る青春物語」が好きなら、宮島未奈さんの『それいけ!平安部』もおすすめです。笑って泣けて、前向きになれる青春ストーリーです。
どんなシーンで読みたいか
この本は、静かな夜に読むのがおすすめです。
特に、少し疲れて「何のために努力してるんだろう」と思ったとき。
彼女たちがひたむきに戦う姿が、心の奥に火を灯してくれます。
一方で、休日の昼間にコーヒーを飲みながら読むのも◎。
「努力するって、いいな」と前向きになれるはずです。
また、プログラミングを学んでいる学生やエンジニア志望の方にもピッタリ。
難解な理論を抜きにして、“競プロの熱”をリアルに感じられる貴重な一冊です。
読後に得られる気づきと変化

読後、心に残るのは「勝つことよりも、続けることの大切さ」。
作中で何度も出てくる言葉――「精進」。
これは、競プロ界で努力を積み重ねることを意味しますが、
物語を通して読むと、“生きる姿勢”そのもののように感じます。
愛奈たちは、勝利を目指しながらも何度も挫折します。
でも、白旗を上げない。
それは、人生でも同じこと。
「もうダメかも」と思っても、もう一度立ち上がる。
その繰り返しの中で、人は確実に強くなっていく。
この作品は、そんな**「続ける勇気」**を教えてくれます。
だから読後には、不思議と背筋が伸びるんです。
印象に残るキャラクターたち
- 長谷部愛奈:努力の天才。仲間を思いやる強さが眩しい。
- 豊福小百合:完璧主義のお嬢様。部を再生させるリーダー。
- 井出上涼子:ムードメーカーで心の支え。彼女の涙には胸が熱くなる。
- 木村悦子先生:ユニークで情熱的な顧問。
彼女の言葉「曖昧ではなく、誰でも同じ結果になるように」が、アルゴリズムの本質を教えてくれる。
キャラクター同士の掛け合いがテンポよく、会話がいきいきしているのも魅力。
女子大生のリアルな距離感と仲間意識が、読んでいて心地いい。
作者・明治依吹さんの巧みさ
プログラミングを扱いながら、人間ドラマを中心に据えている構成力が見事。
専門的な説明を排し、読者が“感情で理解できる”描き方をしている。
また、テンポの良い会話と軽快なノリがあり、読みやすいのに深い。
まるで青春スポーツアニメを小説で観ているような臨場感があります。
特に試合シーンでは、「コードを提出する一瞬」がまるで試合の決着のように描かれ、
思わず息を止めて読んでしまうほどの緊張感。
このジャンルを選び、ここまで熱く描ききった作者の挑戦にも拍手を送りたくなります。
まとめ:知の青春に、心が熱くなる
『アルゴリズムの乙女たち』は、プログラミングという難しそうなテーマを、
「努力」「友情」「成長」という普遍的なテーマで包み込んだ青春小説です。
読んでいて感じるのは、“自分もまた精進していきたい”という前向きな気持ち。
努力が報われる瞬間の美しさ、仲間と支え合うことの尊さ。
それらが丁寧に、誠実に描かれています。
知的で熱くて、ちょっと泣ける。
そして何より、「挑戦って楽しい」と思える一冊です。
📖 『アルゴリズムの乙女たち』(明治依吹)
プログラミングを知らなくても、努力のまぶしさに惹き込まれる。
青春と頭脳戦が融合した、新時代の感動作です。
気になった方はこちらからチェックしてみてください。
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